商品力アップのために、オペレーションを効率化する。

「QR Order」を導入されたきっかけを、教えていただけますか？

森：一つは経費の見直しと、もう一つはお客様の満足度向上のために、商品力を上げたいと考えていたことです。新宿ライムはお誕生日や結婚祝いなど、アニバーサリー目的でのご利用や、デートでご来店されるお客様が多いんですね。ですから、例えばお客様の前で料理の仕上げをして楽しんでいただくとか、より付加価値を感じられるような一手間かけた商品をふやしたいと思っていました。

でも当時のお店は、オペレーションで手いっぱいな状態でした。店内は170 席以上あるのですが、平日でも一度は満席になります。週末はオープンの時間が早いため、ピークの時間も早くなってきて2.5 回転から３回転ほど。お客様に対して、「もっと私たちが目指すべき細やかなサービスを提供していきたい」という課題から、オペレーションを効率化できないかと考えはじめたのが、導入のきっかけです。

トライアルで効果を実感。デザイン性の高さにも魅力を感じた。

なるほど。オペレーション効率化という課題があってQR Order を使ってみようと？

森：そうですね。どのくらいの効果が見込めるのかわからないところもありましたが、エリアの責任者と話しあって、「まずはやってみよう」と。トライアル期間があったので、やってみて合わなかったらやめられるという部分も後押ししてくれました。トライアルの様子をみて、良ければ続けようと話していました。

ちなみに、他社のオーダーサービスと比較されたのでしょうか？

森：けっこうしました。他社のサービスだとiPad を各テーブルに置くものもあったのですが、導入コストを考えたときに、「席数の多い店舗だと難しいね」という話になりました。

あとは、お店の内装もこだわっているので、デザイン性も重視していて。QR Order だとメニューがシンプルできれいに表示されて、その画面のデザイン性が高いところにも魅力を感じました。

実際に使ってみてよかったことは、どのようなところですか？

森：課題になっていたところは解決できてきたと思います。料理やスイーツなどの提供に時間をかけたり、自分の担当しているテーブルのケアに気を配ったり、オペレーションよりも「サービス」を重視できるようになったのは大きいですね。お客様のペースで注文できることもあり、注文の機会も増えていると思います。

「昔には戻れないね」。オペレーションが変わり、働き方や気持ちにも変化が。

スタッフのみなさんの働き方にも変化はありましたか？

オペレーションが効率化されたおかげで、深夜帯に勤務しないといけないスタッフの人数を減らせたんです。スタッフたち自身の負担も減っていますし、課題の一つだった経費も削減できています。

気持ちの面でも、ゆとりが生まれたのではないでしょうか？

森：かなり変わっていると思いますね。みんな「昔には戻れないね」って言ってます。やっぱりすごく、仕事がスムーズになりました。お客様が操作してくださるので、オーダーの打ち漏れになることがなくて、オーダーミスも減っています。気持ちも楽になりますよね。

確かにミスがあると、お客様もスタッフさんも気持ちが良くないですよね。一方で、お客様の反応はいかがでしょうか？

森：年齢層にもよりますが、ほとんどのお客様は抵抗なく使っていただいている印象です。カップルのお客様も多いので、スタッフを呼ばなくてもいい、会話の邪魔をされないのは、お客様にとってもメリットなのではないかと感じています。もちろん、QR Order の使い方がわからないという方や、接客のほうが良いという方もいらっしゃるので、そういったお客様とのコミュニケーションも、積極的に取るようにしています。

お客様に呼ばれる前に、こちらから動けるようになった。

スタッフさんの負担を減らしながら、サービスを向上されているというのはすごいです ね。実際に、「こういうことが実現でき始めている」ということはありますか？

森：そうですね。以前は、特に週末は慌ただしくて、お客様に呼ばれる前に取り皿を替えたり、お水がなくなる前に補充したりという、細やかなテーブルケアが難しかったんです。
お客様が内心求めているであろうことに手が回らなかった。でも今は、お客様に求められる前にケアができるようになっています。これはとても大きな効果だと思います。

こちらのほうから先回りしてサービスを提供できるようになったのですね。

森：QR order は当店のように、お店の回転が求められる中で、いかにオペレーションを効率化してサービス向上につなげていくかを考えているお店にとって「一度利用すればもう元には戻れない」サービスだと思います。私たちが、これからさらにお客様の目的やお好みに合わせたサービスをしていく上でも欠かせません。これから、グループ内の別の店舗でも広く活用が進んでいくのではないでしょうか。